三豊・観音寺めぐり その10
それでは雲辺寺をお参りしよう。
石柱?
手水舎。
仁王門。扁額には山号の巨鼇山(きょごうざん)とある。比較的新しそうに見える。最近建て替えられたのだろう。左右には仁王様が立つ。
短い石段を登ると、広いところに出る。
そこには鐘楼があり、
一言観音が立つ。一言お願いしてと書かれている。願い事が叶うのだろう。
角塔婆。
マニ車。マニ(摩尼)とは如意宝珠、宝の意味で釈迦が生まれたネパールで古くから使われている。このマニ車にはお経が彫られていて、手で回すとお経一巻を唱えるのと同じ功徳を得られるという。私も回してみたけど、ご利益はあるか?
大師堂。
扁額には「弘法」の文字が彫られている。
嵯峨天皇と清和天皇が祈願した記録がある。嵯峨天皇は807(大同2)年に勅願とあるけど、まだ即位前だ。一方の清和天皇は880(元慶4)年とあるけど、その4年前に退位しており、祈願をしたのは崩御した年だ。ところで、勅願というのは勅命による祈願とか天皇の祈願とある。それでいうと何れも在位中ではないので勅願といっていいのかどうか。
ロープウェイの駅にあったように雲辺寺が創建されたのは嵯峨天皇の父、桓武天皇の時代だ。嵯峨天皇は空海、橘逸勢(たちばなのはやなり)並んで三筆と呼ばれていた。桓武天皇は平家の源流であり、清和天皇は源氏の祖であるなどこういう交わりを見ていくとなかなか興味深い。
まるで神社の本殿のような奥に続く大師堂。
五社大権現。
慈母観音。
本堂への坂道。本堂がチラッと見えている。
納経堂。御守やおみくじが並ぶ。
水子地蔵。銅で作られている。
本堂。
中に入ると「観世音」の扁額の下に本尊の千手観音が鎮座している。
八面玲瓏(はちめんれいろう)の鐘。鐘を鳴らして心のわだかまりを取り除いてお参りしましょうとある。八面路麗とは、どの方面も美しくすき通っているさま。心に何のわだかまりもないさまとのことだ。また、天井から下がる五色の布は千手観音の手と繋がっていて、ご縁を結んでくださいというので触ってみた。いいご縁がありますように。
護摩堂。
本坊。
おたのみなす。願い事を書いた紙が多すぎてそこが茄子の形になっているのが分かりにくくなっている。茄子の花は一つも無駄なく実になるという諺と「成す」とをかけて、努力が報われて願い事が叶うという。石の茄子の真ん中がくり抜かれていて、そこに座って願い事を叶えてくださいと案内板にあった。
ご覧の通り、雲辺寺が四国高野、八十八箇所で一番標高が高いところにある。遍路ころがしと呼ばれるゆえんだ。
山の上ということもあって、コンパクトにまとまった感じ。
順路に沿って歩くと仁王門に戻った。
次が最終回になるかな?今回はこんなところで。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません