気ままな旅 その40(美祢線代行バス①)
下松4日目。ちょっと遠出をするので前の日と同じ下りの始発で西へ向かう。この日はこれまでと違って天気がよさそうだ。

で、降りたのが朝8時13分着の厚狭。朝に厚狭(寒!)。向こうの115系は乗ってきた始発列車。

目的は2年前の水害で鉄橋が流されるなど被災して不通になっている美祢線の代行バスに乗るためだ。なので、上の駅名標を載せました。

これが美祢線代行バスの時刻表。JR美祢線は営業キロ46キロの幹線である。鉄道だとだいたい1時間ちょっとで走ることができるのだが、バスだと1時間20分ほどかかる。

厚狭と次の湯ノ峠だけはタクシーによる輸送になっている。当然ながら道路は通っているのだが、どうも狭いようでバスで乗り入れるのは難しいとの判断なのだろう。過去に不通になった際もそうだったようなので、今回だけ特別というわけではないようだ。

これから乗るのはこのバス。自前のJR中国バスを使用している。朝日がまぶしい。
美祢線は1905(明治38)年に山陽鉄道が厚狭-伊佐(現・南大嶺)-大嶺間に開業させた。これは大嶺炭田があり、周辺で石灰石が取れることから国が命じて建設された。翌年国有化。1909(明治42)年に厚狭-大嶺間を大嶺線とする。1916(大正5)年に重安-伊佐間に美祢軽便鉄道が開業。1920(大正9)美祢軽便線は国有化、美祢軽便線とあらためる。同じ年に於福(おふく)まで延伸、1922(大正11)年に美祢線に改称。1924(大正13)年に於福-正明市(しょうみょういち。現・長門市)に延伸し、全通した。かつては急行が一日数往復走っていた路線で、その実績なの、か山陰本線経由でも美祢線経由でも下関への所要時間に大きな差がないことからなのか、幹線扱いである。

8時34分発のバスで長門市を目指す。これは動画の切り取りなのだが、今回の旅の動画で画面が丸くなっているのは広角系の設定になっていたからだ。知らないうちになっていた。気付けば、直せばいいじゃん…すみません、直さずそのまま旅を全うしました。

いつものパターンだと進行方向右側だけど、左側の最前列の席にした。ここなら正面と左側が見られるからだ。

時間が来て、4、5人乗せて発車すると駅前通りを抜け、県道225号に入って西へ向かう。つまり、美祢線とに背を向けて走るわけだ。

左手に山陽新幹線と山陽本線が見える。ちょうどそこへ上りの貨物列車がやって来た。

県道は右にカーブして山陽本線と山陽新幹線(奥)をくぐる。

栗田の交差点で県道65号に入ってようやく北上する。そして、再び山陽新幹線と山陽本線の高架をくぐる。

厚狭から5、6分、周りは低いながらも山が迫り、田畑の中を走るようになる。

赤い屋根のお社は河内神社。

桜。満開ではないけど、七分咲きくらいだろうか。

バスは坂を登っている。間もなく万国峠を越えて県道232号と合流する。黄色いガードレールは山口ならではだ。

しばらく田んぼの中をのんびり走る。

廃止されたらしいバス停の跡が寂しげに佇んでいる。

中国自動車道の下をくぐって、右折して県道33号に入る。

右に美祢西インターチェンジを見ながら走る。

集落を抜けて厚狭川に架かる橋を渡る。私の手が写って恐縮です。

湯ノ峠を飛ばしたので、最初の停車駅となる厚保(あつ)駅に着いた。2分ほど遅れているようだ。

駅名の扁額は「あつ」駅と平仮名だ。奥には改札口、さらに奥には駅名標が見える。駅の事務室だったところは交流ステーションになっていて、地域の活性化、美祢線存続に力を入れているようだ。2024(令和6)年、美祢線全線開業100周年の横断幕が誇らしいが、復旧は厳しい状況だ。

厚狭川を逆サイドから見る。こちら側は桜が咲いている。

ここから県道33号は厚狭川に沿って走る。ただ、この席なので川の流れを見ることはできない。

たまにこんな感じで見える程度だ。

重複していた県道232号と分かれるとバス停があった。これはサンデン交通の美祢線だ。下関との間を結んでいる。となると、けっこうな長距離だ。

右手に美祢線の鉄橋が見える。ここに列車が走る日は来るのだろうか?

このように右カーブに差し掛かると多少右に傾くので川を見ることができる。

再び厚狭川を渡る。今度は菜の花が咲いている。

バスが停まっている。サンデン交通のバスのようだ。

桜がきれいなのは

四郎ケ原駅だ。天気がよすぎるとこのように窓の汚れが目立って見苦しい画になる。今は桜がきれいだが、駅舎を正面に見て右手に藤棚があったからもう半月もすれば紫の花が咲くだろう。ここでおばあさんが一人乗ってきた。

バスは駅へ入ってきたのとは逆方向の道に入って美祢方面へ向かう。駅周辺なので集落が形成されている。

集落を抜けると右に美祢線が見えたと思ったらすぐ左にカーブする。

橋を渡って県道33号に戻る。

集落と田んぼがある中を走る。
駅にしてまだ3つ目(通っていない湯ノ峠も含む)。美祢線はまだこれからだ。が、今回はこんなところで。







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