気ままな旅 その47(仙崎~長門市徒歩)

仙崎駅

仙崎発の次の長門市行きは12時31分発なのでまだ1時間半ほどある。街並み散策ということであれば、これでも足りないくらいだけど、今回は観光で回っていないので先へ進む。というのは、長門市へ戻るということだけど、では、どうやって戻るのか?

仙崎駅前バス時刻表

バスは本数も多くていいんだけど、距離的に鉄道で2.2キロと近い。多少回り道になっても3キロ程度だろう。ということで、長門市まで歩いて戻る。これは駅前のバス停の時刻表で、どのバス会社でも仙崎を通るバスは長門市を必ず通るようになっている。選り取り見取りなんだけど、やっぱり歩く。

仙崎駅前

11時頃、仙崎を出る。正面の建物は宿かと思ったらアパートであった。なかなかオシャレな感じだ。

仙崎駅前

駅前を東西に走る県道56号。

県道56号

この道を西へ向かう。標識には下関81キロ、美祢29キロ、萩26キロとある。仙崎は長門市にあるし、2~3キロと近いので、長門市までの距離は記されていない。

県道56号

県道56号は仙崎港線といい、「いいこと通り」という愛称が付いている。「いいこと」は金子みすゞの詩のタイトルから取っている。

県道56号

駅で撮影をしていたときは晴れていたのにだんだん雲が広がり、怪しい空模様になってきた。

変則交差点

変則な交差点。右が今歩いてきた道、正面の道は昔からある旧道のようで、すぐ二股に分かれている。私が立っているところは正面の道から南へ続いており、左は三叉路で南北を貫いている。

深川湾

その三叉路は海に面している。駅から5分ほどで着いた。右、北へ行けば仙崎港、左、南へ向かえば長門市だ。

深川湾

深川湾。

深川湾

海側に渡る。右が青海島、左が今岬灯台や御崎神社がある今岬だ。

花津浦

で、青海島西岸にあるのが花津浦。仙崎八景のひとつで、波によって浸食され、穴が開いた奇岩だ。金子みすゞも詠んだ。

県道56号と深川湾

長門市方面。砂浜が続く。こうして海に沿って道があり、そこを歩けるのは嬉しいのだが、この通り路側帯があるだけなので、歩行者の私はもちろん、向こうからやって来る車も怖いんだろうなぁ。実際、向こうから来る車はセンターラインあたりまで寄って私を避けるように走行していた。それはそうだろう。

県道56号と深川湾

だからなのか、道路標識も防波堤のコンクリートから生えて?いる。そういえば、電柱もない。

浸蝕対策工事

右のプレートには「終点」、左のプレートには「昭和37年3月完成 深川港深川海岸 昭和36年度施工 浸蝕対策工事 第3工区起点」とある。このコンクリートの壁は約60年前に造られたものであった。終点となっている右側が第2工区ということか?

青海島

ちょっと振り返ってみる。青海島は大きい。

古い家並み

古い木造住宅が並ぶ。

県道56号と深川湾

こうして見ると深川湾は大きな湾であることが分かる。

防長交通バス

バスがやって来た。防長交通で行先は青海大橋行きとなっている。

県道56号と深川湾

砂浜がずっと続いているのだけど、波消しブロックの陰になってほとんど見えない。

サンデン交通バス

今度はサンデンの俵山温泉行きのバスが追い抜いていく。多くのバス会社が乗り入れていて便利そう。

深川湾

湾の中なので穏やかだ。

海はここまで

海に沿って歩くのはここまで。ゆっくり歩いて8分ほどのことだった。私は車両ではないからそのまま直進してもいいけど、駅から遠ざかるので、引き続き左の県道56号を歩く。

謎のモニュメント

県道沿いにあったモニュメント。何なんだろう?

山口県中央植花祭記念碑

「明治維新百年 山口県中央植花祭 記念之地」の碑が立つ。明治百年=1968(昭和43)年…コロナ前に明治150年とか言ってましたね。

県道56号

さっきのモニュメントの脇から出た道とこの右に延びる県道56号を斜めに横切っている道がいかにも56号の旧道っぽい。旧道とか街道とか、好きなんです。

県道56号

海から離れて普通の街の風景になる県道56号。この写真からは分からないけど、とうとう雨が降り出した。今日は朝から晴れていたので傘は持ってきていない。でも、周りを見ても雨をしのげる場所がないので、とにかく駅へ急ぐ。

大津緑洋高校大津校舎

大津緑洋高校の大津校舎の標識がある。

大津緑洋高校大津校舎

これは仙崎支線に乗っているときに撮っていた。この学校は県立大津高校、県立水産高校、県立日置(へき)農業高校の3校が2011(平成23)年に統合してできた県立高校で、なんだか就職に強そう。沿線や標識にあった大津校舎は旧大津高校なのだが、当面は統合前の旧学校でそれぞれ授業をしているという。統合から14年経った今もこの態勢でやっているのなら統合した意味はあるのか?と思ってしまう。

県道56号

雨脚がだんだん強くなってきて道の反対側を歩く高校生は小走りになった。

大留蒲鉾

私は走らなかったけど、この1分後くらいか、海から離れて5分ほど歩いたところに蒲鉾店があったので、土産の購入と合わせて入ってみる。隣の工場で作ったものをここで販売しているので期待できる。この大留蒲鉾は仙崎でも有名な蒲鉾店だ。

大留蒲鉾

店内はこんな感じ。

大留蒲鉾
大留蒲鉾
大留蒲鉾
大留蒲鉾

普段食べるものから贈答用までいろいろあって目移りしたけど、この中からお買い得コーナーにあった、いろんな味の天ぷらが10種類ランダムに入ったものとちくわにした。お買い得なのは賞味期限が迫っていて、通常のものより値段を下げているためだ。今晩の酒のアテになるから問題はない。

大留蒲鉾

買い物を済ませてお店を出ると雨は上がっていた。このお店に出会えた雨に感謝。

県道56号

雲が切れて青空が広がる。春ですから、天気が変わりやすいのは仕方ないですね。

もうすぐ長門市駅

ようやく長門市駅の標識が現れた。角を曲がればそうなんですがね。

船鉄バスの美祢線代行バス

今度は元船木鉄道の船鉄バスがやってきた。宇部、小野田あたりを中心に走っているはずの船鉄バスがなぜ?と思ったら美祢線の代行バスであった。

長門市駅

こうして、仙崎から35分、お土産購入で立ち寄った時間5分を引いても30分、そして約1時間半ぶりの長門市だ。2キロ30分で着いたので、まぁゆっくりめだ。

大勢乗っていた

到着したバスからは私が乗ってきたバスより多くの人が降りてきた。私が乗ったバスは取り立てて朝が早かったわけではなかったのだが。

次に乗るのは11時50分に出るので、しばし休憩です。今回はこんなところで。