四国小回り その18
次に乗るのは13時35分発の多度津行き普通列車だ。この列車は大歩危を12時52分に出て、13時18分に着くと17分停車する。30分ほど待ち時間があるので駅の周辺を見て行こうと思う。
阿波池田の駅名標。
阿波池田は1914年(大正3年)に徳島本線の最後の区間として開業した駅で、1929年(昭和4年)に讃岐財田から延びてレールがつながった土讃本線より先んじている。これも吉野川沿いの平坦なところに敷かれたためだろう。
構内はホームが3面5線に多数の側線があり、JR四国管内では屈指の広さを持つ。この5線というのは高松駅の9線に次いで2番目に多い。以前は2面4線だったのだが、駅舎にホームを設けて今の形となった。特急は観光列車の「四国まんなか千年ものがたり」以外すべて停車する。特急は充実しているけど、普通列車は特に土讃線の本数が少ない。だから、土讃線で普通列車の旅をしようと思ってもいいプランが立てられない。いっそ、接続時間の悪さを利用して観光をする手もある。というくらい接続が悪い。でも、四国の中でもかつての本線が交わる要衝の駅であることには違いない。
改札口。
待合室。その向こうにはセブンイレブン(キヨスク)が見える。右の壁の上には黒沢湿原の看板が掲げられていたのに、外されている。マイナー過ぎるからだろうか?以前、訪れた際にその看板を撮ったと思って探してみたけど、写真は見当たらなかった。
ここはみどりの窓口だったところだけど、今はコインロッカー兼待合室になっている。にしても、広々としている。真ん中のスペースに一列ロッカーを背中合わせに並べても差し支えなさそう。
阿波池田駅舎。かつては自販機の間の引き戸か黄色いタクシーのりばの看板辺りに食堂というか、レストランというか、小ぢんまりした飲食店があったのだが、なくなっている。そこで一度だけ祖谷そばを食べたことがある。コロナの影響かもしれない。黒沢湿原の看板といい、飲食店といい、昔あったものが消えているのは時の流れとはいえ、寂しいものである。
駅前商店街。ネオンサインの三芳菊は池田の地酒だ。この商店街はシャッターが下りている店舗のほうが多いけど、飲食店や土産物店が並んでいて見ていて楽しいので久しぶりに歩いてみたかった。
駅前にはおしゃれなイメージのホテルイレブンがある。これはビジネスにも観光にも便利だ。商業ビルをホテルにしたという。で、このネーミングはもちろん池田高校の「さわやかイレブン」だ。
駅前には観光案内板が立つ。フラッと行けそうなのはうだつの町並みくらいものだ。どこへ行くのも遠い。黒沢湿原は書かれていない。
駅の東側は「へそっ子公園」がある。子供連れの家族が多く、たくさんの子どもたちが遊んでいる。そこにはさっきのトロッコに乗っていた人たちが駅や子どもを見ながらたたずんでいる。駅や子どもを眺めている。
その横には三好市観光案内所がある。将来のために持って帰るという手もあったけど、観光をしないので入らなかった。
発車案内。琴平行きではなく、多度津行きというのが嬉しい。発車10分前なのでそろそろ改札を通ろう。
今回はこんなところで。
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