下松発下松行き その12
清流新岩国を出ると、田舎の風景になる。
守内かさ神。守内はこの辺の地名、かさ神は近くにあるかさ神神社に由来する。国鉄チックな駅名標が味わい深い。1993(平成5)年に誕生した比較的新しい駅で、単式ホーム1面の停留所だ。
で、この駅名標、よく見ると何やらうっすらと文字が書かれているのが分かる。目を凝らすと「田布施」と書いてある。どうやら田布施駅から譲ってもらったようだ。JR化以降のものだからそれほどありがたがることもないけど、こういうのはあまり見かけないので大変貴重だ。
所狭しと情報が並ぶ掲示物。どの駅もこんな感じだった。分かりにくいけど、中央には木に墨で書かれた駅名標がある。
駅は一段高いところにある。
これは進行方向反対の写真になるので、右側に山が迫り、左側に少し離れて錦川が流れるという形だ。でも、錦川にはまだ出会っていない。
まさに新緑。この時期、山のまだら模様が春を感じる。
葉桜が現れ、
ツツジに出迎えられて、
南河内に着く。ここも1面1線の停留所なのだけど、駅前広場があり、案外広い。
南河内を出て少し行くとやっと錦川が見えてきた。錦川鉄道は錦川の左側に敷かれていて、終点・錦町の手前で鉄橋を渡るまでずっと錦川を右に見ながら走る。満席だから座れなかったけど、もし座れるのであれば始めから右側と決めていた。でも、幸か不幸か、席に座れず車両の一番後ろの位置を陣取ったので、後ろと左右の三方が見られることとなり、むしろこれでよかったかなと思っている。
依然、高いところを走っている。高架のほうが断然見晴らしはいいけど、築堤など少しだけ高いところを走るのもまたいい。
「岩国行波の神舞(いわくにゆかばのかんまい)」の看板。国の重要無形民俗文化財とある。小さな集落の行波に残る神楽で、江戸時代初期の神楽に起源をもち、江戸時代中期以降は7年に一度、近くの荒玉社に神舞が奉納される。この辺りは神楽がさかんな出雲や石見も近く人やモノの流れの中で文化の交流もあったのかもしれない。駅の近くに伝承館がある。
行波。これを「ゆかば」とはなかなか読めない。1971(昭和46)年に生まれた駅で、これまた1面1線の停留所だ。川西も含めてまだこのタイプの駅にしか会っていない。
路線が高い位置にあるおかげで少し離れたところを流れる錦川が見える。もう少し近づいてもらえると嬉しいんですが。
まだ半分も行っていませんが、今回はこんなところで。
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