下松発下松行き その24
それでは後半の西半分へ行ってみよう。ところどころリンクをはめています。
その入り口。影がだいぶ長くなっていると思ったら時計は16時を差している。
1984(昭和59)年に保存地区に指定されている。昭和30年代には指定されていたのかと思っていたので、案外遅い印象だ。解説板には吉川広家が岩国の城下町を形成するのに柳井津の商人を移り住まわせたとあったから、江戸時代より前からこの辺りは栄えていたということになる。そうすると少なくとも500年は歴史があるのだろう。
同じような画になるのにこういうのを見るといくらでもシャッターを切ってしまう。でも、それぞれが違う表情をしているので面白い。
閉まっているけど、フジヤマコーヒーロースターズという喫茶店。以前、金沢のひがし茶屋街でこんな感じの喫茶店があり、入ったことがあるけど、違和感はなかった。風景に溶け込めば何にでも合うのだろう。
木阪賞文堂。文具店だ。「つくれる文具屋さん」を謳っている。文具をただ売っているだけではなさそうな面白い店だ。こういった店舗に出会うと、もう30分とかあと1時間の思いに駆られる。
時間が時間だけに人気がない。このゆるやかなカーブがいい。金魚が奥まで吊るされている。
国森家住宅。江戸時代の初めに建てられ、江戸後期には油商として豪商となったとある。先ほど通ってきた「むろやの園」も油商であった。柳井では他に木綿、塩、醤油などが扱われていたようだけど、油がメインということだったのだろう。
その店の間。
今来た道を振り返る。白壁と石畳が実にマッチしている。
この通りを北に入ると、
醤油蔵に出る。甘露醤油で有名な佐川醤油店だ。先ほどいってきた「きじや」で買わなかった甘露醤油を買うのと蔵の見学をしようと思う。
佐川醤油店の社屋。蔵も社屋も工場工場していないのがいい。
蔵の入り口にあった醤油を入れる甕。
蔵に入る。奥行きがあり、天井が高い。手前が店舗で奥が醸造場になっている。
醤油だけではなく、まんじゅうなども売られている。面白いところでは佐川醤油店の前掛けがあった。メインの醤油で斬新なのはスプレー醤油だ。必要なだけ吹きかけるので無駄にならないし、醤油自体の鮮度も保たれる。
醤油樽。階段を上ると、
醤油を醸造している樽が並ぶ。ガラス張りで近づくことはできないけど、間近で見ることはできる。合わせて醤油づくりの解説板もあり、理解を深めることができる。
甘露醬油は江戸時代中期に生まれ、岩国藩主吉川公へ献上、「甘露、甘露」と称賛されたのが由来とある。甘露醤油の製法は辛口醤油と同じ大豆と小麦を原料にして、その仕込みの際、食塩水ではなく醤油を使うという。それでより濃厚な醤油に仕上がるのだそうだ。たしかにあのとろみは溜まり醬油よりもねっとりしているように感じる。
あまりの用途の広さに驚く。と、これほどいいものと分かっていながら買って帰ったのは一番小さな100mlボトル。刺身、寿司、卵かけご飯に使おうかと思っている。
今回で白壁の町並みは終わるつもりだったのに終えることができなかった。まだ続きますが、今回はこんなところで。
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