雪とローカル鉄道 その49(明知鉄道・岩村~恵那)

15時44分発の列車で恵那に戻る。

岩村で降りたときと上下列車の車両が逆になっている。影が長くなっている。

この雪景色もそろそろ見納めだ。

カーブや勾配が多い明知鉄道だけど、こういう直線区間もある。

最初の停車駅、極楽。居心地がよさそうな駅だ。これは鎌倉時代から南北朝時代に近くにあったお寺の名前から取った。

筋斗雲を思わせる金色の雲。

待合室の中には地蔵菩薩が置かれている。

右手の雪山は恵那山。

飯羽間。先ほどの極楽は新しい駅だけど、飯羽間は古くからあることもあり、風景に溶け込んでいる。右に見える家の庭のよう。

開けたところを走ったり、狭まったところを走ったり。

パッと開けると列車は少し高いところを走り、正面に恵那山がきた。

阿木川を渡って、

お、分岐駅か?いや、岩村以外は分岐はできないはず。

やっぱり廃ホームでした。正面右に見えているのがアケチ1形。

廃ホームには待合室の基礎だけが残り、周りを桜の木が囲っている。レールは残されているので、交換駅の復活があってもいい。というより、してほしい。貨物の引き込み線も残っているのが昨今珍しい。こういう遺構をもっとアピールすれば鉄道ファンが訪れそうな気がする。

阿木駅駅舎。

築堤の上を走り、トンネルに入ろうとする。

2つのトンネルで飯沼峠を越えて飯沼に到着する。ここは33パーミルの急勾配上にある駅で全国1位、2位は野志で30パーミルと1、2位を明知鉄道で占めている。蒸気機関車の時代には駅の設置自体考えられなかったことなので、開業は当然明知鉄道に転換されてからだ。これが名物となっている。

飯沼を出ると目に見えて下っているのが分かる。そして、第四種踏切。これがけっこう多く、車が通る踏切以外は全部第四種踏切なのではないかと思うほどだった。

南側に山があるため、雪が残っている。でも、この辺で雪も終わりのようだ。

恵那の街が見えてきた。

太陽がだいぶ低くなっている。

会社のビルのような駅舎の東野。実はこれ、駅舎兼介護施設で、1階がショートステイ、デイサービスと駅待合室にトイレ、2、3階が高齢者用賃貸住宅になっている。全国的にもこういう駅はないのではないか。

東野の次はもう終点の恵那だ。

ここに来てまだ33パーミルの勾配になっている。左に見える恵那の街との高低差からすると、そこへ下りるにはこのくらいの勾配は必要なのだろう。

住宅が増えてきた。向こうに見えるのは飛騨山脈に連なる山々と思われる。

正面から西日を受け、中央本線と合流する。

2度目の阿木川を渡って、

終点恵那に着いた。これにて今回の旅最後の私鉄も終わりです。
明知鉄道は沿線に魅力ある街があり、散策するには時間が足りなかったくらいだ。また列車の中で食事ができる観光列車のはしりのような私鉄でもある。他の各駅も楽しめる工夫がなされていて、乗客を観光客を飽きさせない仕掛けが随所に見られた。これは来る価値がある。
今回はこんなところで。







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