むろととうずしお その9(特急むろと)
1月19日、旅の2日目。タイトルの列車に乗るのはこれからだ。
宿を6時に出て、国道55号を歩く。ときどき長距離トラックが横を駆け抜ける。1月の夜明け前、さすがに底冷えがする。手袋をはいていても指がかじかむ。
線路に沿うようにまっすぐ20分ほど歩くと阿波海南に着く。駅には早くも何人かが列車の到着を待っていた。電気は点いていないものの駅前の交流館が解放されていたのは列車を待つ身としてはありがたかった。中に大きな声でブツブツ言う人がいて気味が悪かったけど、まだ入線まで20分ほどあるので、この間に弁当を食べる。温かいのが嬉しい。味わいたいところだけど、早めに食べ終えて、ホームに入る。

6時21分に牟岐を出た阿波海南行きが折り返し牟岐行きが185系気動車2両で入ってきた。この列車は普通列車で牟岐まで行った後、牟岐から特急「むとろ」となる。前面は既に「むろと」のヘッドマークが掲出されている。幕式ではなく、交換式なので手間を省いたのだろう。ステンレスの鈍い光がホームを照らす。指定券を取りたかったのだけど、2人並びが取れなかったので自由席にした。始発駅なので無論、座ることはできたけど、窓際の指定席は駅ごとに埋まっていくのだろう。画像でも分かるように、早くも三脚にカメラを据えてスタンバイしている猛者がいる。

側面は「普通」表示だけど、サボはヘッドマーク同様、はじめからサボ受けにはめてあって、こちらも特急仕様になっていた。

車内はこんな感じ。当たり前だけど、「その1」の「うずしお」と同じ。6時40分にDMVの始発が到着し、ここから何人かが乗り換えて6時44分に発車する。カメラでの撮影ができるようになるまでの静止画は動画からの切り取り画像になります。細長い画像がそれです。

行きでも撮った伊勢田川。夕方と夜明け前、まったく違う表情を見せる。

鯖瀬を出たところ。幻想的だ。

6時56分、牟岐に着く。3分しか停車時間がないけど、ホームに下りる。右に見えるのは7時14分発の徳島行き普通列車だ。

側面は「むろと」に切り替わっている。この変わるところが撮れなかった。

阿波海南で撮った写真が6時40分で、この写真が6時58分。わずか20分ほどの違いだけど、だいぶ明るくなった。ちなみにこの日の牟岐の日の出は7時06分とまだ日は昇っていない。まぁ、1月ですからね。

行きでは撮っていなかった牟岐駅。次は牟岐の街を歩くという宿題ができた。6時59分発。

牟岐川。日が隠れているところではこんな粗い画像になる。見苦しくてすみません。

辺川を出ると高いところを走る。昨日は逆サイドからの眺めで山河内からはそうでもないと思ったのだけど、実は辺川までがそうだったわけだ。

7時14分、日和佐に着く。ここで阿波海南行きと交換。朝の休日の下りながら結構混んでいた。この画像も苦しい。

出るとすぐ日和佐川に沿う。ようやく日が出てきた。

朝の田井の浜。

昨日見られなかった由岐の駅舎兼交流施設。このホーム上屋の形状から向こうのホームはかつて島式だったことが分かる。

前の新野とここ桑野、

そして、次の阿波橘と3駅連続で停車する。新野のホームは逆サイドにしかなかったので撮れなかった。

阿南で牟岐行き普通列車と行き違う。阿南で3分停車して7時49分に出る。

桑野川。

那賀川。

羽ノ浦では鳴門発桑野行きという珍しい列車と交換する。しかも、キハ40系だ。

南小松島では牟岐を31分早く出た徳島行きを追い抜く。これが唯一の追い抜きだ。

何やら徐行すると思ったら、昨日降りた中田で阿波池田発阿南行きを待たせて通過する。中田駅はもともとY字ポイントなので減速は当然のごとく行うのであった。

少し行くと勝浦川を渡る。風がなく、天気もいい。

地蔵橋を通過すると向こうに眉山が見えてきた。徳島も近い。

園瀬川を渡って文化の森を通過する。

最後の停車駅・阿波富田を出て新町川を渡り、国道439号を跨ぐと

レールが増えてきて跨線橋が現れる。これがいつも気になる。もうすぐそこが徳島駅であり、徳島運転所もあるので、ここから列車の発着や入れ替え作業を見ていると飽きないだろうなと思う。駅からそう遠くなさそうだから今度行ってみよう。

気動車が見えてくると、

徳島運転所が広がる。バックの山は徳島城のあった城山だ。

ホームに入線。8時20分、徳島着。

続いては岡山行きの特急「うずしお6号」に乗る。わずか5分の接続なので慌ただしい。新旧並び立つこの光景が見られるもあとわずか。8時25分発。
というわけで、次回は特急「うずしお6号」で岡山へ向かいます。今回はこんなところで。
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