岡山小回り その22
14時54分発の岡山行きで帰路に着く。やっぱり幌付きの顔のほうがカッコいい。でも、色は国鉄時代を彷彿とさせるもので嬉しくなる。
吉備線はもともとは中国鉄道が敷いた路線で、1904(明治37)年に岡山-湛井(たたい)間が開業している。1925(大正14)年2月に総社(今の東総社)-湛井が廃止、8月に国鉄伯備南線の西総社(今の総社)まで延伸されて、国鉄線に乗り入れるようになった。そして、1944(昭和19)年に国有化され、1987(昭和62)年に民営化されて現在に至っている。中国鉄道は鉄道路線が国有化されて以降はバス部門のみとなり、今も中鉄バスとして存続している。ちなみに岡山-総社間の距離は伯備線経由より短いものの、線路規格が低いため、伯備線経由のほうが速くなっている。
総社を出る。
伯備線と分かれる。伯備線は備中高梁まで複線となっている。
分かれた途端に田んぼがちらほら。経山とか高丸山といったあたりだろうか。夏らしい雲が山々にかぶさっている。
最初の駅・東総社を過ぎて岡山自動車道が見えてくる。その向こうの山の上、鉄塔の左に何やら建っている。これは鬼ノ城(きのじょう)という古代の城を復元したものだ。大和朝廷が朝鮮半島に対する防衛施設として西日本の各要衝…対馬から畿内にいたるあちこちに築いたものの一つだという。
田植えが遅かったのか、田んぼは青々としている。早い品種だとお盆明けには稲刈りを始めるものもあるから、ずいぶんと差があるんだなと思う。
ここ服部が最寄り駅のようだ。でも、鉄道だと駅からタクシー利用でないと、あの山の上だからけっこう時間がかかる。
岡山自動車道と並走する。ローカル線と高速道路、勝負にならない。でも、こののんびり走るのがいい。
足守。あまりの暑さに男の子は着ている服で顔の汗を拭いている。気持ちはわかる。早く車内に入って涼んでください。
足守川を渡る。向こうは山が連なっている。
傘のような雲。
15時10分頃、備中高松駅。ここで総社行きと交換する。この駅は最上稲荷の最寄り駅ということで、大みそかから元日にかけて終夜運転が行われる。吉備線沿線にはこの最上稲荷をはじめ、吉備津神社、吉備津彦神社もあり、これらをお参りするのに1日かけたいくらいの路線だと思っている。
ちなみにここが吉備線の中間地点になる。後半は次回やります。今回はこんなところで。
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