岡山小回り その8
古い街並みからちょっと外れると趣きが変わる。右は鶴形山隧道。
右側のトンネルにも興味はあるけど、今から行くのはこちらの宝寿山観龍寺。真言宗御室派のお寺で、備中西国霊場の29番札所になる。小高い丘のような鶴形山の上にある。
山門。別格本山とある。小さいながら立派な構えだ。この門の左脇の小門に幕末、幕府と討幕派が争った際の槍の跡が残っている。
由緒によると985(寛和元)年に今の倉敷市西岡にて尭勢津師(すみません、読みが分かりません)によって創建された。2度の移転によりこの地に鎮座するも江戸時代には火災によって2回も伽藍が焼失した。それでもその都度復興して現在に至っている。
妙見堂。神仏習合の名残りといえるだろう。
客殿。右の木に隠れている建物は庫裏。
百福荘厳。 100の福徳によって飾られた仏様の三十二相で、一つ一つが100の福徳を積んだという結果であることだそうだ。福徳は仏教用語で他者に恵みを与え、自らの徳を積む善行という意味で、私など自分のことで精一杯でとてもとても。
鐘はかわいらしいけど、堂々した鐘楼。
真言宗=弘法大師なので大師堂がある。
本堂。御本尊は大日如来。密教ですね。
そろそろユリが咲きそう。
閻魔様にお地蔵様。
左から地蔵堂、観音堂、薬師堂と並ぶ。
弘法大師の供養塔。真言宗→大日如来→密教→空海となるわけですね。間に見える高祖大師は曹洞宗を開いた道元のこと。空海の密教の教えを引き継いだのが道元で、中国から禅を取り入れた。禅寺として有名な永平寺の開祖でもある。時代を越えてこんなつながりがあるんだと思うと感慨深い。
稲荷堂、淡島堂。
こちらは本尊の大日如来。
宝篋印塔(ほうきょういんとう)。この塔の中に宝篋印陀羅尼(ほうきょういんだらに)と呼ばれる呪文が収められていて、礼拝すると罪障すわなち悪い行いを消滅させ、苦を逃れ、長寿になると言われている。梵字が彫られいるのが分かる。
美観地区の賑やかなエリアからちょっと外れただけでこんな静かな場所があるとは意外でした。今回はこんなところで。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません