島田駅
4月27日、陸送される車両を見、昼は久々の牛骨ラーメンを食し、一旦楠邸に戻る。着いたのは15時頃。
楠君とは仕事上がりの18時にかねてから行きたかった居酒屋が下松駅の近くにあるからと1週間ほど前から予約してある店へ行くことになっている。それまで3時間あるので横になろうかなと思う。まったく人の家で自由にやるもんだ。昨夜は仕事を定時で上がって一目散に下松を目指し、楠邸に着くや酒盛りが始まり、日付をまたいでやったものだから寝不足だ。今からなら2時間は寝られるだろう。
が、そうはせずに1時間ほどで起きるとさっさと家を出た。そして、
16時33分発の岩国行きに乗る。色は変われど115形は安心感があっていい。
私は往復切符を買ったのだが、「〇円区間」ではなく、なんと駅名が記されている。地紋が国鉄チックでいいですね。どちらも同名の駅があるので頭に(陽)が付いている。
で、16時44分着の島田で降りる。楠君は電車通勤をしていて、会社の最寄り駅はこの島田だ。夕方乗る列車を聞いていたのでそれに間に合う列車のさらに1本前のに乗って来た。これから1時間弱をここで過ごす。
名所案内。ごめんなさい、鶴の飛来地も三丘温泉も知りませんでした。
フェンスの向こうは元3番線のりば。当然レールはなかった。左の竹やぶの奥は島田川が流れている。
このホーム上屋の形状がかつて3番線があったことを今に伝える。
立ち枯れの木が放置されている。
島田駅から徳山方面をのぞむ。
こちらは広島方面。レールがまっすぐ延びている。間にある中線は繋がっているけど、使われていない。で、よく見ると架線が張られていない。
駅舎の横には神戸から396.5キロのキロポストが立つ。
改札にあった列車の到着(通過)案内。いつからあるのだろう。
駅舎内の様子。2004(平成16)年に無人化されたからもう20年にもなる。
待合のベンチが並ぶ。壁の色が違うのでこのどちらかにキヨスクがあったようだ。
掲示板にこんなのがあった。明治に起こった島田川の洪水で農耕に使われていた牛や馬の多くが犠牲になったという。その際に建てられた慰霊碑の解説だ。建立された当時は駅裏に置かれたとあるけど、今は駅前に移設されている。それはあとでインターネットで知ったことで、近くを歩いていたけど、碑のある道は通っていなかった。この碑とは別に島田川を見に行ってもよかったのだけど、相当な回り道になるのであきらめた。
島田駅。この鄙びた感じがいい。島田は1897(明治30)年に山陽鉄道の駅として広島-徳山間の延伸とともに開業した。1906(明治39)年に国有化、1909(明治42)年に山陽本線の駅となる。1934(昭和9)年に開業した今の岩徳線が山陽本線を名乗ったため、1944(昭和19)年までの10年間だけ岩国ー徳山間は柳井線となり、島田も柳井線の駅となる。が、それ以降は山陽本線の駅として現在に至っている。かつては貨物も荷物も扱っていたけど徐々に廃止、先に触れたように20年前には無人化され寂しくなった。
駅前には多賀神社があった。鳥居もなければ、お社もない。石碑と燈篭だけというのも珍しい。しかも、駅前にポツンとあるのが面白い。あとで地図を見てみたら駅前から東へ行ったところに多賀神社がある。この神社を駅に分祀?したのだろうか?
駅舎とトイレの間にあった南天の木?違ってたらごめんなさい。駅でよく見かけるミニ庭園にも満たないような小さな庭?だった。
中に入ったり、外へ出たりと忙しい。16時57分発の下関行き。
駅の東を走る県道144号に出る前にある並走する小径。徳山方面。
広島方面。なんとなく街道っぽい。
駅前にあったかつての商店。
左に見える電柱にはこんなものが…これは楠君が教えてくれた。木の電柱であるだけでも珍しいのに、危険の「けん」を旧字の「險」で書いている辺りこれは戦前からあるものなのか?中国電力のマークも懐かしい。
県道144号に出る。徳山方面。
広島方面。歩道の狭い、昔ながらの道路だ。
島田駅前バス停。この辺りのバスはもちろん防長交通だ。
でも、本数はお世辞にも多いとは言えない。走っているだけよしとせねばならないのだろう。が、4月から一部路線が廃止になっている。乗客が少ないから本数が減るのか、本数が少ないから乗らないのか、どちらにしても悪循環だ。正に「乗って残そう」だ。
貨物列車も頻繁に通る。優等列車亡き今、長大編成といえば、貨物列車くらいのものだ。
本当はこれに乗ってきてもよかった17時14分発の岩国行き。これは下関発ではなく新山口発の列車だ。
岩国行きを見送って10分ほどして楠君と合流。「なんしょん?」と驚き半分、呆れ半分の反応をされる。このリアクションを期待しての「お迎え」だった。17時33分発の徳山行き普通列車に乗って下松に戻る。
こうして、島田駅での約1時間の滞在は終わりを告げ、いよいよお待ちかねの宴会へと移る。今回はこんなところで。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません