雪とローカル鉄道 その30(奈良井宿⑤ー鎮神社)
京都から江戸へ向かう途中、難所の鳥居峠を越えて奈良井宿に入る前にあるのが鎮(しずめ)神社だ。

鎮神社全景。手前に見える雪をかぶった石垣は奈良井駅の近くにもあった枡形だ。

落ち着いた雰囲気の街並みにあって、朱塗りの鳥居と神楽殿がひときわ目立っている。

「鎮神社」の扁額が掲げられている。
鎮神社は1618(元和4)年、奈良井宿に疫病が流行り、これを鎮めるために下総国の香取神社から経津主神(ふつぬしのかみ)を祭神として祭祀を始めたとされ、8月11、12日には例大祭が催される。案外新しいなと思ったら、歴史はもっと古く、奈良井村の総鎮守であり、元はこの地ではなく鳥居峠にあった。平安末期の武将・中原兼遠(なかはらのかねとう)によって創建された。その中原氏は京都の高級貴族の出で、のちに木曽に土着したと言われている。1682(天正10)年の鳥居峠の戦いで焼失し、その際、奈良井義高によってこの地に遷されたという。この戦は織田と武田のものだが、天正10年といえば、6月に本能寺の変があった年。鳥居峠の戦いはその年の2月に起こっている。縁起によると病気平癒、害虫駆除の神様とのことで、害虫駆除というのは初めて聞いた。

立派な杉の木。

奥に拝殿が見える。

御神木。縄が掛けられている。神楽殿にも「鎮神社」の扁額が。

鎮神社の石柱。

手水舎。

拝殿兼本殿。「参拝はこちらから」…右から回ってとある。ちゃんと参拝順路に従ってお参りしました。

祠が並ぶ。

拝殿兼本殿。逆サイドから。

燈篭に刻まれた龍。
拠り所といいますか、地域にこういう大きな神社があるのはいいですね。なんだかホッとします。今回はこんなところで。







ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません