雪とローカル鉄道 その42(明知鉄道・恵那~明智)

2025年5月16日

ヘッドマークには「じねんじょ列車」と掲出されているけど、時刻表上では急行「大正ロマン1号」(上りは2合)となっている。急行なので、通過駅も4駅(10駅中)ある。

阿木川

発車するとすぐ阿木川を渡る。

中央本線と分かれる

中央本線と分かれる。

国道257号

国道257号をまたいで東野を通過する。

農村風景

田んぼが広がる。ここから徐々に勾配を登っていく。そして、左右がだんだん狭まってきて飯沼川が流れる谷を走る。写真は反対側なので川は見られません。

雪と氷

ちらちらと雪が残り、池には氷が張っている。この少し行ったところにある飯沼はゆっくりと通過する。飯沼を過ぎるとトンネルが続く。1つめの峠・飯沼峠だ。

阿木駅

最初の停車駅の阿木は何とも趣きのある駅だ。多分開業時からの駅舎だろう。国鉄を思わせるいい雰囲気なのが嬉しい。貨物ホームの側線にはかつての明知鉄道の車両、アケチ1形が留置されていた。倉庫代わりになっているのだろうか。

阿木川

阿木を出て、再び阿木川を渡る。

残雪

残雪が増えているような…。明知鉄道が目指す明智は恵那からいうと真南に位置するのだけど、路線は東に迂回するように敷かれているので、右に左にカーブする度に日が差す側が変わって面白い。

雪原

そして、ここに来てまさかの雪原。中津川、恵那と雪がほとんどなく、もう雪は終わりと思っていたから意外であった。でも、恵那から山に分け入っているのだから、そんなわけはないですよね。

飯羽間駅

飯羽間(いいばま)通過。ここは農村風景日本一だそうだ。

岩村駅

極楽に停車。それから数分走って、明知鉄道唯一の交換駅・岩村に着く。かつての城下町であり、ゆえに明知鉄道の主要駅でもある。なので、有人駅でもある。相対ホーム2つの2面2線に側線を持っているので構内も広い。ここもいい駅です。「じねんじょ列車」はイベント列車ではあるけど、一般客も利用できる車両も連結しているので、そこから大勢の人が降りていった。

ホームが反対側で撮れていないけど、次の花白温泉に着く。駅前に「花白の湯」という温浴施設があり、沿線の観光の目玉のひとつなのだが、休業中なのが残念だ。明知鉄道は概ね1時間に1本の割合で運転されているので、ひと風呂浴びて次の列車に乗るということができるのはいい仕掛けだと思う。それだけに早い営業再開が望まれる。

山岡駅

最後の停車駅の山岡。ここも反対側にホームがあり、何の変哲もない風景になっていますが、雪はこの程度で先ほどよりかなり減っている。

野志峠

山岡を出ると再び勾配を登り始める。2つめの峠である野志峠にさしかかった。

明智の街

峠を越え、野志を通過して少し行くとパッと開ける。明智の街に入ったようだ。

明智駅

そうして13時19分、終点の明智に着いた。通常の列車が50分で走るところを急行列車である「大正ロマン1号」は55分もかかる。車内で食事を摂ることが目的の列車なので、むしろゆっくり走ったほうがいい。それに急行といっても急行料金不要なので、少々所要時間が延びても問題はないだろう。

この間、沿線の名所やじねんじょのお膳などの説明を聞きながら楽しく過ごすことができた。事前に予習をしていても、こうしていろいろと案内されるとまた来たくなる。宿題ができたなと思う。

ここで悩ましい問題がある。明智では折り返し次の列車は13時52分発で、およそ30分の待ち時間がある。ちょっとだけ明智の街を回ったあと、この列車で岩村まで行って、岩村の街を散策する。もしくは1本やり過ごして明智でたっぷり見て回るか。これは旅に出る前からどうしようかと迷っていたことで、さらに車内の案内でもどちらの街もいいですよと勧められたのだ。

で、楠君と協議した結果、両方見て回ることにした。今回はこんなところで。