どこへ行こうか 関東編4
今回は千葉県。イメージとしては全体が観光地といった感じで、どこから手を付けようか悩んでしまう。ちなみに銚子については「雪どけのアルプスと潮香る君ヶ浜」に詳しい。
まず千葉エリア。東京ディズニーランド・ディズニーシーは言わずもがなだろう。好きな人は月に何度でも行くし、そうでない人も千葉へ行ったらぜひ行ってみたいところのひとつに違いない。千葉ポートタワーは展望フロアから東京湾を眺めてみたい。天気がよければ富士山も見えるという。ふなばしアンデルセン公園辺りは家族連れにお勧めだ。
内房エリア。鋸山へは行きたい。ロープウェイで上り、展望台へ行けば伊豆大島や富士山が見えるという絶景スポットだ。そして、その展望台は「地獄のぞき」としても有名。展望台が山から鼻のように突き出ていて、その根元の部分を覗き込んで見るのは度胸がいりそう。そして、この山の正式名称は乾坤(けんこん)山といい、麓には乾坤山日本寺がある。奈良時代に行基が開基したというからその歴史は古い。また、境内には日本寺大仏や千五百羅漢像などがあり、鋸山だけではなく、ちゃんとお寺もお参りもしたい。
野島崎灯台は関東最南端の岬だ。東京湾と太平洋に挟まれたこの地に明治2年(1869年)に建てられた日本最初の洋式灯台8基のうちのひとつで初日の出のスポットでもある。朝日も夕陽もきれいだろう。
マザー牧場、東京ドイツ村は家族で行きたいところだ。特に後二者は広大な敷地にジ遊園地に動物園、花畑があり、1日いても飽きなさそう。海ほたるは木更津からバスが出ているから、私のような鉄道利用者にはありがたい。そこからの夕景を見たい。
外房を見てみよう。このエリアは春は花があちこちで咲き誇る。内房にもかかるが、房総フラワーラインは館山から野島崎を経て南房総の和田にかけて海岸沿いに走る道路で、沿道には様々な花が咲き、1月から3月にかけてが見ごろとなる。白間津花畑はテレビなどでも紹介されているので知っている人も多いだろう。
鴨川には鴨川シーワールドがあり、イルカやアシカのショーはどこででも見られるけど、シャチのショーは珍しい。子どもは喜びそうだ。ちょっと内陸に入って目を奪われるのが大山千枚田。日本の原風景が残っている。章は彼岸花が咲き、夜はライトアップもされるというから一見の価値はある。棚田はそう多くないけど、全国あちこちにある。でも、私はそのどれも見たことがない。アクセスがよくないことも理由の一つだが、ここは安房鴨川からバスで行くことができるので、訪れてみたい。あと行ってみたいのが仁右衛門島だ。外房線の太海から徒歩で10分ちょっとで渡船場へ行き、そこからは渡船が出ている。この島は3万平方メートルの大きさで千葉県では一番大きい島である。そして、ユニークなのはこの島には平野仁右衛門一戸だけが住んでおり、名前は代々継いでいるという点だ。一年中花が咲いていて、春は磯遊び、夏は海水浴といつ来ても楽しめるのが嬉しい。
勝浦だとかつうら海中展望塔。60メートル沖合に造られた展望塔で、海中では様々な魚を、海上では太平洋の大海原が眺められる。水族館とは違って「素」のままの海の姿が見られるのがいい。勝浦朝市は江戸時代になる少し前から400年以上続いており、輪島、高山と並んで日本三大朝市を形成している。勝浦の駅から近いので訪れたときには楽しみたい。隣の御宿へ行けば、2キロも白い砂浜が続く御宿海岸がある。そして、ここは童謡「月の砂漠」の舞台となったところである。大正時代の詩人・抒情画家の加藤まさをが作詞したことを記念して月の砂漠記念館がある。波の穏やかなときに散歩をしてみたい。
ちょっと内陸に入ろう。大原からいすみ鉄道に乗って大多喜へ行けば、徳川四天王の酒井忠勝の居城・大多喜城がある。また、古い街並みもあり、城だけでなく周囲を散策するのにもいい。さらに進んで小湊鐡道の養老渓谷から養老川に沿って養老渓谷が続く。1時間ほどでいくつかの滝を楽しめ、温泉もある。特に秋の紅葉シーズンは見ものだ。夜にはライトアップもされるというから昼も夜も満喫できる。また、いすみ鉄道自体も春になると沿線に菜の花が咲き、さらに桜が加われば、一層華やかになる。
銚子エリアを見よう。上総一宮から刑部岬へと続く九十九里浜は名前の通り長い。その距離、実に66キロにもおよぶ。ここは鉄道もバスもないので、車を借りて走るしかなさそうだ。九十九里浜の北端に刑部岬があり、そこから屏風岩が10キロ続く。高さ40~50メートルの断崖は圧巻だろう。ここまで来ると、犬吠埼も近い。犬吠埼では灯台に上って地球が丸いことを実感したい。富士山や離島を除けば日本で一番早い日の出が見られる場所なので、初日の出を見に行く人も多い。初日の出はともかく何も遮るものがない太平洋から昇る大陽を見ていたい。あと、銚子大橋も見てみたい。利根川の河口にかかる長さ1.5キロの橋で、銚子市と茨城県の神栖市とを結んでいる。この1.5キロという長さは川に架かる橋としては日本最長である。犬吠埼から銚子へは銚子電鉄に乗っておきたい。
ここまで概ね海に沿ってきたが、再び中に入る。香取市の佐原は江戸時代からの街並みが色濃く残る地域だ。街並みだけではなく、水郷を行くさわら舟にも乗りたい。また、ジャージャー橋と呼ばれる樋橋(とよはし)から流れ落ちる水も見てみたい。あと、佐原出身の伊能忠敬の記念館もあるので訪れたい。そして、香取神宮だ。ここは利根川や江戸川流域にある香取神社の総本山にあたる。さらに茨城県の鹿島神宮とは深い縁で結ばれており、両方お参りすれば運気がアップするという。創建は古く、神武天皇18年というから2600年も前になる。武神の神社ということもあり、仕事運や勝負運にパワーを持っているとされる。あと、少し離れるけど成田の成田山新勝寺。学生時代にお参りしたことがあるが、あまりにも大きな山門や本堂に驚いたもので、今でも覚えている。平安時代に起きた平将門の乱を鎮めるために創建されたお寺で、あらゆる災難が降りかからないようにということで、交通安全や家内安全にご利益があるとされる。
さて、グルメも見ておこう。やっぱり房総の海の幸だろう。とにかく魚介類が豊富だ。クロダイ、メバル、アイナメ、キス、アジ、イワシ、カワハギ、クジラなどが有名で、しかも、年中何かが楽しめるから魚好きには堪らない。刺身はもちろん、煮ても焼いても美味しいものばかり。アジやキスは揚げてもいい。それらの魚介類で供されるおらが丼、なめろうなどもある。地酒とともに味わいたい。
南房総では魚介だけではなく、勝浦タンタンメンもある。私はタンタンメンは食べたことがないのだが、人気があると聞けば食べてみたくなる。各地で見られる味付けとは違っていて、辛さがより強いという。
キッコーマンで知られる野田にはホワイト餃子がある。けっして白いわけではなく、ちゃんと焼き色がついている。形は普通の餃子のそれではなくて、俵型といえばいいのか丸っこい。名前の由来は中国人の白(ぱい)さんから教わったからだという。分厚い皮にも関わらず、カリッと焼けており、中はもっちり。餡は豚肉、白菜、ニラ、ネギなどが入っている。千葉県民で知らない人はいないというくらいだからぜひ食べてみたい。
他には落花生。千葉県が日本で一番生産量が多いから納得だ。それから銚子電鉄が売り出して一躍有名になった濡れせんべい。初めて食べたときはこういうせんべいもあるのかと衝撃を受けた。どちらも美味しく、小腹が空いたときのおやつとして食べるのに最適だ。
千葉県は見どころ満載だ。
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