どこへ行こうか 関東編3

2022年6月7日

群馬で1記事になってしまった。今回は埼玉県です。

群馬同様、鉄道ファン必見の大宮の鉄道博物館は外せない。30両以上におよぶ車両の展示だけではなく、部品、ヘッドマーク、行先標なども並んでいる。歴史を学んだり、運転シミレーションやミニ列車に乗車できるコーナーもある。巨大なジオラマは迫力があり、大人でも楽しめる。また、かつて列車食堂を営業をしていた日本食堂のレストランや驛弁屋もあるので、まるで旅をしているような気分になる。私は10年前に行ったことがあり、午後からの入場だったが、18時の閉館までいたのに時間が足りなかった。今度行くときはここだけで1日いてもいいとさえ思っている。

あと、大宮では武蔵一宮氷川神社も行っておきたい。武蔵国の一宮だけあって境内は広く、関東中から信仰を集めている。また、近くに大宮公園もあり、一緒に散策したい。浦和には調(つき)神社がある。鳥居がなく、狛犬の代わりにウサギが置かれているばかりでなく、手水や社殿にもウサギがいる全国でも珍しい神社だ。

小江戸川越。大宮から川越線に乗って川越で下車。ここは見所だらけだ。シンボルの時の鐘やその周辺の街並みがいい。特に街並みは江戸時代からの建物と明治以降の石造りの建造物が混在していて、ゆっくり巡りたい。駄菓子横丁は童心に帰れそう。川越氷川神社に川越熊野神社といった神社や家康ゆかりの喜多院や仙波東照宮もお参りしたい。神社ばかり書いているけど、お寺も多くある。川越城本丸御殿は一部が江戸時代のまま現存しているというから必見。鉄道博物館ではないけど、川越も1日では足りなさそうなところである。

栃木県も近い久喜。東武伊勢崎線の鷲宮から歩いて10分ほどのところにある関東最古の大社・鷲宮神社がある。「吾妻鏡」にも登場し、古くから関東武士に崇められてきた神社だ。あと、アニメの聖地でもあるらしい。春には菖蒲神社の藤がきれいだという。また、菖蒲城という城址があり、そこにはあやめがさくさん植えられている。名所の名前と植えられている花の名前が違っているけど、目の当たりにすれば、そういうことは気にならないだろう。他には日光街道は栗橋の関所の跡や八坂神社などもあり、歴史を感じる旧跡が多い。

蕨から大宮、さらに高崎へ至る東北本線、高崎線沿線は中山道の宿場町が点在するだけに見るものが多い。

蕨には本陣や旅籠の跡があり、戦国時代に廃城になった蕨城跡もある。桶川では駅周辺で中山道宿場町の雰囲気が味わえる。本陣跡や当時の旅館が残り、神社やお寺も点在する。また、江戸時代から紅花が特産品で、6~7月に見ごろを迎える。

鴻巣だと勝願寺。家康ゆかりの寺で寺には三つ葉葵の紋が今も見られるという。春には桜がきれいで訪れる人も多い。法要寺は加賀前田藩が参勤交代の折に宿所とした寺で、ここにも前田家の紋である梅鉢門が使われている。あと、鴻神社は鴻巣の地名の由来となった神社で、毎年12月4日には酉の市が開かれる。少し離れるけど、吉見百穴という古墳時代の横穴慕群がある。景観というより奇観といったところか。

行田には埼玉県名の発祥となった前玉(さきたま)神社、関東の名城・忍城址、行田八幡宮、水城公園などがあり、いずれも秩父鉄道の行田市から近い。あと、古代蓮の里があり、古墳が多いのも特徴だ。なかなか見所が多く楽しめそう。

熊谷。妻沼聖天山は日本三大聖天のひとつ。熊谷だけど、なぜか高崎からバスで行くことになる。熊谷桜堤は荒川に沿って2キロにわたって桜が植わっている。菜の花も咲くので、時期が合えばピンクと黄色が広がる風景は圧巻だろう。幕末に造られた星渓園は回廊式の庭園だ。そこを歩くだけで優雅な気持ちになれそうだ。

深谷や岡部は去年の大河ドラマの主人公・渋沢栄一の故郷で、それにまつわる施設が多く、旧渋沢邸「中の家」やレンガを造っていた旧煉瓦製造施設、栄一が師事した尾高淳忠の生家もある。他には東京駅のミニチュア版といった趣きの深谷駅も見ておきたい。

本庄には旧本庄商業銀行煉瓦倉庫がある。繭や生糸の保管倉庫して使われており、明治時代の発展が垣間見える遺構だ。成身院百体観音堂は江戸時代に起きた浅間山の噴火で亡くなった人を弔うために建立された。外観は2階建てだが、中は3階建てでらせん状になっているというから、ぜひ中に入ってみたい。

秩父方面もいろいろある。長瀞渓谷は見ておきたい景勝地の一つだ。もちろんライン下りで舟からの眺めを楽しみたい。羊山公園にある芝桜の丘は春になれば一面の芝桜が広がる。冬に見られるのが秩父三大氷柱。しかも、夜がライトアップもされて一層いいらしい。巨大な氷柱が私たちを迎えてくれる。冬の夜が一番いいとのことだから防寒対策は万全に。そして、三峰神社。1900年も前に日本武尊によって創建されたという三峰神社は全国的にも珍しい三つ鳥居になっている。鳥居の両端に小さな鳥居が付いている様式で、その脇には狛犬ではなく、オオカミが置かれている。これもまた珍しい。

グルメは武蔵野うどんに熊谷うどんがよく知られるところか。それからうどんを平たく伸ばした川幅うどん、これは埼玉県を流れる荒川の川幅がが日本一というところからきている。大宮ナポリタンは鉄道の町、大宮で働く鉄道マンのお腹を手っ取り早く満たすためのものとして広まった。埼玉県は小麦粉の生産が多く、他にもおっきりこみ、煮ぼうとう、すいとんなどの「粉もん」グルメが多く見られる。

秩父にはいろいろある。まず、くるみそば、これは蕎麦と胡桃を粉にして一緒に打っているのではなく、砕いた胡桃をつゆに入れて、そのつゆにつけて食べる。同じく秩父のわらじかつは丼からはみ出る大きさのわらじかつがインパクト大。あと、デザートに天然氷のかき氷も食したい。

行田にはゼリーフライという主におからが入ったコロッケのような食べ物があり、地元で愛されている。名前を聞けば?となるが、ゼリーは入っていない。おからに小麦粉を混ぜ、茹でたじゃがいも、たまねぎ、ニンジンなどを潰して混ぜ合わせたものを油で揚げてソースで食べるという、おかずというよりおやつに合いそうなイメージだ。

あと、東松山のやきとり。北海道の室蘭、愛媛県の今治とともに日本三大やきとりのひとつとして有名だ。しかも、肉は鶏ではなく、豚を使っている。もともと塩で味付けされているが、これに味噌だれをつけて食べるのがいいらしい。

こうしてみると、埼玉もたくさん見所があった。今回はこんなところで。