雪とローカル鉄道 その34(奈良井の宿)
18時頃、宿に戻る。下駄箱に靴を入れようとすると靴が増えている。たしか今晩は2組だけと聞いていたけど、それ以上いそうな靴の数だった。
重ねて書きますが、宿の部屋の様子などは撮っていません。8畳2間は二人で利用するには少々広い部屋だったけど、それゆえゆったりと過ごせた。しかも、今日び珍しいテレビがない宿だ。テレビに関してはホームページで確認済みだったから驚くことはなかったけど、これは新鮮であった。

宿に入ったとき、外で飲もうかどうしようか相談していた。が、結局それは断念して、どこかお店で買って宿で飲もうということになった。が、撮影に夢中になるあまり、店を探すことなく時間が過ぎ、気が付けば暗くなっていた。仕方ないかと諦めかけていたところ、開いているのか、もう閉店したのか分からない1軒の酒屋を見つけて入ってみた。すると、大丈夫ですよとの返事。日本酒とつまみを買うことができた。楠君ともどもホッと胸をなでおろす。上の画像の「中乗りさん」と「七笑」の看板が見える笹屋酒店だ。買ったお酒は後で紹介します。
食堂に入ると食事は2組分しかなかった。他の人は外へ食べに行ったのだろう。食べている最中にも今から泊めてほしいとやって来た客がいた。こんな季節に飛び込みで宿探しとはチャレンジャーだなと思う。

夕食は豪華だ。女性だと食べ切れないのではないかと思うほどの量だ。こうしないと全部入らない品数。木曽の宿だけにだいたい山の幸。右下にある茶色く見えるのは鯉の甘煮。硬く細かい骨に難儀したけど、身がよく締まり、タレがよく染みていて、おそらく初めて食べた鯉は最高の出会いとなった。

ニジマスの焼き。今が旬だけにたいへん美味しい。

すき焼き。牛肉が柔らかく、適度な甘辛さが何とも言えない。


そして、これが今晩のお酒。酒屋のご主人のおススメであり、塩尻以来ところどころで見てきた「木曽路 特別純米」だ。


お米も水も長野産なのが嬉しい。しかも、1月にできたばかりだ。ゆえに香りはよく、口当たりもいい。飲みやすいお酒で口の中にフワッと広がる。これはいくらでも飲める、いわゆる「ヤバい酒」だ。
今回の旅の最後の夜がここでよかった。テレビもなく、ただただ時間がゆっくり流れる奈良井宿で過ごす夜は普段味わうことのない至上のものとなった。楠君が「奈良井宿を今日で設定してくれてよかった。休日だったらこんなに落ち着いて見て回れなかったし、宿も最高」とお褒めの言葉をいただいた。が、これは私の手柄ではなく、すべては奈良井宿とこの宿のおかげである。
ところで、お酒をやりながらこういう撮影もした。でも、話に夢中になってときどき撮り逃すこともあった。

翌朝(2月11日)の朝食。普段、朝はたくさん食べない私だけど、全部美味しくいただきました。特に鮭が美味しかった。画像が暗くてすみません。
で、朝も昨夜と同様に出発までのわずかな時間で撮影をする。ホント、この部屋をあてがってくれたお父さんに感謝です。
そうして、8時過ぎに宿を出る。また来たい場所であり、泊まりたい宿であった。楠君は「次もこの部屋がええ」と奈良井宿とこの宿にすっかり満足した様子だ。
奈良井だけで紙幅を相当費やしてしまいましたが、その奈良井もこれにて終了です。いよいよというか、ようやく最終日の話に入ります。今回はこんなところで。







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