どこへ行こうか 甲信越編2

6月はたった7つしか記事が書けなかった。しかも、7月に入ってもう1週間経っているから10日もご無沙汰である。せめて、月に10記事は書かないと。

今回は長野県です。長野は何回か訪れていて、現在、紀行文になっているのは「欲張り信州」だけなのだが、2015年(平成27年)と2016年(平成28年)にも来たことがあり、それぞれ善光寺と松本城を巡っている。2017年(平成29年)には子どもと上田や松本へ行き、別所温泉で泊まっていて、2018年(平成30年)は列車に乗るだけではあったが、松本で降りている。こうして見ると、4年連続で長野に行ったわけで、これは私の旅の歴史でもなかなかないことだ。2017年以外の旅はあとあと紀行文にしますので、アップしたときにはどうぞお読みになってください。

ちなみに軽井沢は「どこへ行こうか 関東編2」で書いているので、割愛します。横川から碓氷峠を超えて軽井沢に出ると長野なのは知っていたのに…。

では、その軽井沢を起点とするしなの鉄道沿線から見ていこう。

懐古園

小諸は小諸城址、懐古園がある。駅から見えていて、徒歩5分ほどで行ける。ここも高校の修学旅行と「欲張り信州」で行っている。城としては大手門と三之門と石垣が残る程度であるが、街中にあるのにここだけ別世界のように静かだ。背後の南側には千曲川が流れており、そこからの眺めは絶景だというが、私はそこまで行っていない。また、ここは島崎藤村とゆかりが深いということで藤村記念館があり、他にも小山敬三美術館、動物園、遊園地もあり、家族連れでも楽しめる施設となっている。実はこの小諸城は鉄道で分断されている。大手門は線路の東に位置し、三之門以下懐古園は西側にあるので、注意が必要だ。私はそうとは知らずに訪れているから大手門をくぐっていない。あと、春は桜、秋は紅葉の名所でもあるので、その季節に訪れるのもいい。

上田城

続いて上田。ここもお城、真田氏の居城として有名な上田城だ。ここも現存するのはこの東虎口櫓門から入った奥にある西櫓だけで、あとは石垣と堀が残るのみだが、城内には真田神社や上田市立博物館があり、この写真の後ろにある二の丸橋の下にある堀の跡はケヤキ並木となっているなど見所が多い。上田城もまた南側が絶壁になっていて、江戸時代の頃はそこに川が流れていたという。そこからの眺めはいい。

別所温泉駅

上田電鉄で別所温泉まで行くといろいろ神社やお寺がある。

常楽寺本堂

温泉だけではなく、常楽寺や安楽寺といった古刹があるのでお参りしたい。私は常楽寺は行ったけど、安楽寺には時間切れで行っていない。八角三重塔があるだけに惜しいことをした。外湯がいくつかあるので比べてみるのも面白いだろう。それに足湯もある。ここは駅周辺に見るところがかたまっているので効率よく回ることができる。

小海線だとやはり野辺山だろう。野辺山駅は全国のJR駅の中で最高地点にある。少し離れたところにある踏切は全路線の中で一番標高が高い地点で、脇には鉄道神社が鎮座する。また、蒸気機関車に乗ることができる野辺山SLランドや八ヶ岳を遠望する滝沢牧場があったり、南牧村の農産物や畜産物の直売所もある。家族で楽しめるスポットだ。

善光寺

長野エリア。ここは善光寺だ。写真は1月の夕方16時半頃に訪れたのでちょっと薄暗い。今年は御開帳もあり、注目を集める。長野駅からバスで10分ほどで着くとすぐ参道があり、左右の土産物売り場を見ながら善光寺へと向かおう。蕎麦やおやきの店もあり、食事も楽しめる。境内は広く、ゆっくり見て回りたい。宿坊もあるので、精進料理を賞味し、お朝事に参拝もできる。

長野から延びる長野電鉄沿線も見所満載だ。小田急や成田エクスプレスの車両を使っていて、それに乗るだけでも面白いが、主要駅である須坂は街並みがよく、江戸時代から明治にかけて建てられた蔵が並ぶ。また、少し離れるけど、臥竜公園があり、春は桜の名所で多くの人が訪れる。そこには動物園もあるから子ども連れにも楽しい。それに温泉もある。

そして、終点の湯田中は湯田中温泉や渋温泉を擁する長野屈指の温泉郷だ。千曲川の支流の夜間瀬川、角間川、横湯川沿いに多くの温泉宿が並んでいる。宿泊はもちろん、外湯めぐりもできる。また、温泉だけではなく平和の丘公園にある平和観音像や一茶の散歩道などの散策も楽しめる。

しなの鉄道の屋代もしくは長野からバスで30分ほどのところにある松代もいい。松代城は堀や石垣しか現存していないが、門などが復元されている。それでも周辺には藩校である文武学校や城外御殿の真田邸、鐘楼が残る。また、真田宝物館や当藩出身の佐久間象山の記念館があり、武家屋敷などとともに散策したいところだ。また街から数キロ南には終戦時に建設が進められていた松代大本営跡もあり、近現代の歴史に触れるにはいいところだろう。

松本城

松本エリアはもちろん松本城だ。現存12天守のうちの一つで国宝でもある。五重六階の天守を下から見上げると迫力がある。復元ながら黒門、太鼓門は重厚感が伝わってくる。また天守の最上階からから眺める北アルプスは雄大だ。松本の街も遠くまで見渡せて気持ちがいい。

また、城下町の散策も楽しめる。女鳥羽川に沿って様々な店が並ぶ縄手通りで買い物をしたり、その隣にある四柱神社へお参りしたりできる。さらに川の南側にある裏小路、中町通り、高砂通りもゆっくり巡りたい。これらの通りのあちこちに井戸があり、汲みに来る人が絶えないという。これも北アルプスの恵みか。さらにここからバスで10分ほどのところに浅間温泉があり、旅の疲れを癒せる。

松本から西へアルピコ交通に乗って上高地へも行きたい。「どこへ乗りに行こうか 甲信越編」でも触れたが、学生時代に2回訪れている。梓川に架かる河童橋とそのバックに聳える穂高連峰や焼岳をセットにした光景は何回でも見てみたいと思うほどだ。ここを拠点に大正池、明神池、田代池などがあり、どれも神秘的な姿を見せてくれる。あと、松本近郊だと安曇野がある。梓川の清流が育む蕎麦やわさびが有名だ。

善光寺平

そして、先日紹介した姨捨から見る善光寺平。国鉄時代から日本三大車窓のひとつとしてその名が知られている。このときは天気はいいけど、ちょっと霞んでいるのが残念。ただ、特急「しなの」の待避があったので、停車時間が長く、ゆっくり見ていられた。これはたしかに夜景も見たくなる風景だ。

南に転じて諏訪湖エリア。その諏訪湖は夏には花火大会、冬は御神渡りやワカサギ釣りなどが楽しめる。そして何より諏訪大社だろう。諏訪大社と一口にいっても諏訪市の本宮、茅野市の前宮も上社と下諏訪町の春宮と秋宮の下社の4つの社がある。また、7年に一度、御柱祭がある。そして、上諏訪温泉、下諏訪温泉で旅の疲れを癒したい。

続いて伊那路。飯田線にも久しぶりに乗ってみたいが、沿線の街にも降りてみたい。伊那の高遠城址公園で桜を見ながら散策したり、天竜峡で天竜ライン下りなどを楽しみたい。

妻籠宿

木曽路は旧中山道の宿場町を訪れたい。中央本線の駅は元宿場町という例が多い。すなわち下諏訪宿、塩尻宿、洗馬宿、贄川宿、奈良井宿、藪原宿、宮ノ越宿、福島宿、上松宿、須原宿、野尻宿である。このうち、昔ながらの雰囲気を今なお残しているのは奈良井宿で、鉄道からは離れるけど、南木曽からバスで行ける宿場となる妻籠宿や馬篭宿もそのままの街並みを残している。このうち、私は妻籠へ行ったことがあり、馬篭へも行くつもりだったのが、妻籠だけで終わってしまうくらい雰囲気に浸ってしまった。

この他にも戸隠、白馬、美ヶ原高原、駒ケ根辺りも行きたいところだけど、鉄道の最寄り駅からバスに乗り換えてもさらに1時間とかかかるのでなかなか厳しいところではあるけど、行ってみる価値はある。

温泉は先述した以外にも飯山線の戸狩野沢温泉からバスで行く野沢温泉、上高地へ行く手前にある白骨温泉、しなの鉄道戸倉からすぐの戸倉上山田温泉があり、どれもよさそう。長野県は他にもたくさん温泉があるので、どれも入ってみたくなる。

グルメはまずは蕎麦だろう。どこで食べても美味しいというが、私はたいてい松本で食べている。行程上、松本で食べることが多いだけで、他で食べないと決めているわけではない。あと、おやき、馬刺し、五平餅も有名で、これらも県下どこでも食べられるイメージだ。信州サーモンというブラウントラウトの雄とニジマスの雌を交配してできる魚で、私は食べたことがないので、ぜひ食べてみたい。

あと松本周辺では山賊焼きがある。山口県の岩国にも同じ名前の食べ物があり、鶏の足を使っている点も同じで、松本は醤油ダレに浸けて揚げたもの、岩国は照り焼きのタレをつけてオーブンなどで焼くものという違いがある。どちらも食べたことがあり、どちらも美味しい。蕎麦とともに抑えておきたい郷土料理のひとつだ。

長野の日本酒も美味しい銘柄が多い。私は上田の亀齢と上諏訪の真澄と飯田の喜久水は飲んだことがあり、やっぱり水が多く流れるところはお酒もいいものが生まれるなと思わせる。

長野県について書いてきました。広いからか、たくさんありましたね。結構行っているつもりでも、訪れていない場所がまだまだ多いなとあらためて思った。次回以降はそういう行っていないところへぜひ行ってみたいと思う。長々と書きましたが、今回はこんなところで。