四国小回り その2

2023年5月24日

この季節、発車の時点で明るいのがいい。

高徳線は高松と徳島を通ることからこの名がある。高松側、徳島側それぞれ明治時代から建設され、昭和10年に全通した。わずか74.5キロ(全通時74.8キロ)の営業距離でここまで時間がかかったのは香川徳島両県に跨る大坂峠と徳島の大河・吉野川での敷設に時間がかかったためだ。当時の時代背景として海側を通るのはもってのほかだったので、険しい峠超えを選ばざるを得なかったし、吉野川もあの川幅だ、橋を架けるといってもそう簡単ではなかった。そんな高徳線だけど、今となっては普通列車で通過しようとする人にとってはネックとなっている。

髙松と徳島を直通するのは特急が朝から夜まで毎時ほぼ1本の16.5往復あるのに対して、普通列車はわずか6.5往復しかない。しかも、朝と夜に集中していて、昼間に直通するのは1往復のみという惨状だ。それでも10年ほど前までは10往復くらい設定されていたのだけど、ボヤいてみても仕方がない。仕方がないから、こうして早起きして乗りに出掛けることになる。

高松の市街地の外周を沿うように走って中央通りの国道30号やことでん琴平線と交わりながら5時48分、栗林に着く。

栗林駅

栗林駅ではさっき私が高松駅へ向かう途中出会った回送列車がオレンジタウン発の始発となってここで交換。たしか高松を5時頃に出ていたから、45分でオレンジタウンまで行き、ここまで戻ってきたことになる。

けっこう速いなと思って、時刻表を見てみると、高松-オレンジタウン間の所要時間は各駅停車だと30~40分、特急だと20分ほどかかっている。高松-栗林間の普通列車は約10分だから、回送が特急並みにオレンジタウンまで走って、5時26分発の高松行きになり、20分ほどでここ栗林で落ち合うという具合だ。と考えると、それほど無理なダイヤ設定ではない。

春日川と屋島

木太町を過ぎ、春日川を渡ると屋島が全景を見せてくれる。風がないから水面がきれいだ。

屋島駅

屋島は2面3線の駅だけど、ここでは列車交換はなし。お遍路さんと思われる人が何人か乗ってきた。

屋島

屋島。角度が変わると形も変わる。

五剣山

古高松南を出ると見えてくるのは八栗寺がある五剣山だ。

志度駅

左に志度湾を見ながら6時06分、志度に着く。今度は高松駅でこの列車に乗り込むときに見かけた回送列車の折り返し高松行きと出会う。この回送列車も元々は客扱いをしていて、4時台、5時台で4本高松から出ていた。それがわずか10年ちょっとの間で、この時間帯の下り列車は今乗っている1本だけになってしまった。

田んぼ
麦畑

丘陵地帯のへりにひっそり佇むオレンジタウンを出ると田植えの終わった田んぼや麦畑を見ながら進む。麦はもう少し待てば一面黄色く染まる。明るいとはいっても、走行中はブレてしまう。曇っているからか、明るさがまだ足りないようだ。

造田駅

車両のどアップですみません。造田駅での上り高松行き普通列車との行き違い。5時40分に出た引田始発の列車だ。写真に撮っていないけど、駅舎が簡易待合所のようなアクリル板で囲まれた小屋になっている。最近、JR四国では古い駅舎を建て替える際に言い訳程度の雨しのぎの待合室にする傾向がある。これを知った駅舎のある地域でまだ建て替えられていない駅では建て替え反対の動きが見られ、自治体がJRから買い取ったり、譲渡を受けたりして駅舎を残すようにしているという。それはそうだろう。桜やソテツなどが植わっている駅前におよそ駅舎とは呼べない貧弱な小屋が建っては駅としての体裁も何もない。

讃岐津田駅

神前を経て津田川に沿う。倉庫代わりに使っているのか、用済みで放置されているのか、線路際にかつて貨物列車のお尻に付いていたワフが置いてある。そこから津田川はまっすぐ瀬戸内海へ注ぎ、列車は右へカーブして津田の街に入って讃岐津田到着。ここで5分ほど停車する。

うずしお2号

その間に、特急「うずしお2号」がやってくる。動画からの切り取り画像なので縦横比が16:9になっています。

国道11号

津田を出ると、右は小高い山々、左に国道11号が寄り添ってくる。11号とは八栗口-讃岐牟礼や志度の手前付近以来の並走だ。

鶴羽のホームから

見えそうで見えない津田の松原に思いを馳せながら鶴羽。海が見えないので、反対の山と麦畑を撮る。のどかだ。ここで高松行き普通列車と交換する。

瀬戸内海

海と離れる際に少し高いところを走ってかろうじて瀬戸内海が見える。中央に見えるのは蔦島。

田園

丹生を過ぎると田植えの終わった田んぼが増えてくる。

三本松駅名標

6時41分、三本松に着いた。この辺が高徳線の中間になる。

今回はこんなところで。